MCチャート

MCチャートは、部署の課題(目標や問題)を記述し、共有するためのフレームワークです。

多くの看護組織において、「部署の目標は何ですか?」「いま、部署はどんな問題の解決に取り組んでいますか?」と質問しても、スタッフはおろか主任や副師長ですらなかなか答えられません。それは、部署内で「管理方針」がきちんと共有されていないからでしょう。

しかし、部署の管理方針を明確に示すことは、組織学習を推進するうえで非常に重要になります。MCチャートは、部署の管理方針や課題をシンプルに示し、副師長や主任・スタッフと共有するために開発されたシートです。

MCチャートは、「目標達成/問題解決」と「外発/自発」の二つの軸から成るマトリクスです。目標達成と問題解決の違いについては、こちらの説明を読んでいただければよいでしょう。次に外発と自発の違いについてですが、「自発」は、チャートを書く師長自身が抱いている目標や、師長自身の困りごと、あるいは師長が見ていて「この部署のここが問題だ」と感じていることを指します。それに対して「外発」は、師長以外の人が指摘する目標や問題のことです。つまり、看護部が「この部署にはこの目標を達成してほしい」、「看護部から見てこれが問題だと思うから解決してほしい」と指摘する内容や、師長自身が把握できていないけれど、その部署のスタッフが感じている困りごとなどを指します。

MCチャート

MCチャートの書き方

MCチャートの書き方

チャート左上:外発的な目標

ここには、看護部や病院経営側が、その部署に課そうとしている目標を書きます。看護部は、各部署の師長に対して、その部署に何を達成してほしいか、どのようなレベルまでたどり着いてほしいのかということを言語化して明確に示す必要があります。

チャート右上:自発的な目標

この欄には、師長、あるいは部署の管理者自身や、その部署のスタッフ皆が思っている「この部署で達成したい目標」を記入します。「私たちはこういう部署になりたい」という、具体的かつ前向きな思いを書く部分です。

チャート左下:外発的に気付かされる問題

看護部が、「この部署はこのままではまずいぞ」と考えていることを書く欄です。また、職務満足度調査などから「ここの部署のスタッフはどうやらこういうことに困っているらしい」と読み解いた内容も記入します。師長が一人ですべての問題を把握することは困難ですが、この欄があることで、師長自身が把握していない部署の問題を掬い取ることができます。

チャート右下:自発的に気付いた問題

ここには、この師長自身が、部署のマネジメントをするうえで困っていることが書かれます。PDPをするときに出す「最初の困りごと」をいくつか列挙していくイメージで書き込んでみましょう。

マネジメント・コンパスを使って、健康でレジリエンスの高い組織をつくろう

スタッフの抱える「隠れた」困りごとを把握するためには、MCサーベイの結果を使うことが有効です。
MCサーベイは組織の健康診断です。人が自身の健康状態を把握するために、年に一度健康診断を受けるのと同じように、組織も定期的に健康診断を受けて健康状態を把握する必要があります。健康診断を受け、内部の状態をモニタリングすることで、部署が抱える問題を客観的に把握することができるのです。

また、MCチャートは「目標達成/問題解決」と「外発/自発」の二つの軸から成るマトリクスであることは上記でも触れましたが、この4つのエリアに書かれた課題は、MCサーベイで明らかになる部署の健康状態によって、どこから重点的にアプローチするべきかが変わってきます。スタッフの心理的な健康状態のほかに、組織コミットメントや、部署内のマネジメントへの信頼などが「取り組むべき課題」を左右する要素となってきます。
MCサーベイでは、結果シートの中で、MCチャートのどの領域から重点的に取り組むべきかを、調査結果に基づいて示唆しています。ぜひ「MCチャート」と「MCサーベイ」を組み合わせて、管理の最適化に取り組んでください。

健康でレジリエンスの高い組織をつくるための流れ

1 看護部から求められていることがわかる!
看護部が各部署の師長と面談します。看護部の方針に基づき、各部署に達成してほしい目標を明確に伝えます。
MCの流れ1
MCチャートの左上の項目が埋められる
2 スタッフや患者の声から問題をみつける
各部署の問題点を発見します。MCサーベイは、部署が抱える問題を客観的に把握することに役立ちます。
MCの流れ2
MCチャートの左下の項目が埋められるMCサーベイの結果もここに入る
3 自分自身のやりたいこと、困っていることを書く
師長自身が日々感じている、部署の解決すべき問題や、「こんな部署になったらいいな」という目標を書き込みます。
MCの流れ3
MCチャートの右側の項目が埋められる。一覧にしスタッフと共有する。
4 どこから手をつけたらいいかわかる!
MCサーベイの結果シートを見れば、MCチャートの4つの枠のうち、まずどこに取り組めばいいかが一目瞭然です。
MCの流れ4
MCサーベイの結果シートの星の位置からどこから取り組んだらよいか把握する
5 アクションプランが立てられる!
問題解決の場合はPDP、目標に取り組む場合はロードマップを使い、適切で具体的なアクションプランを立てます。
MCの流れ5
取り組むべき枠が目標なのか問題なのかによって、取り組み方が違います
6 アクションプランをやりっぱなしにしない
定期的にMCサーベイを実施することで、改善活動の成果を把握できます。必要に応じてプランを見直しましょう。
MCの流れ6
MCサーベイの詳細項目を見て、振り返りを行う
MCサーベイについて詳しくはこちらを御覧ください。

マネジメント・コンパスについては、こちらを御覧ください。

MCチャートアプリのご案内

部署の管理方針を示すフレームワークであり、マネジメント・コンパスの根幹ともいえる「MCチャート」のWEBアプリがあります。チャートに記入し、具体的なアクションプランに落とし込むまでの流れを一元的に閲覧・管理できるようになっています。個人(部署単位)で利用できるLight、組織全体で利用できるPremiumがあり、Lightは会員の方なら無料でご利用いただけます。

ログイン方法

  1. 「持続可能な看護組織を考える研究会」マイページにログイン
  2. マイページの「会員向けサービス」内に、「MCチャートアプリ」のボタンがあるのでそこをクリック
  3. ページが開きます

↓画面イメージ

MCチャートアプリ

詳しい利用方法についてはこちらを御覧ください。

MCチャートの記載例

MCチャートの記載例を、下記リンクから閲覧できます。

MCチャート記載例の閲覧
  • 右側の「部署名」をプルダウンすることで、様々な部署における記載例を見ることができます。
  • アクションプランについては、今後もブラッシュアップしていく予定です。
  • 実際に書き込んだり操作していただいても、その変更内容は反映されませんので、色々お試しください。

↓画面イメージ

MCチャートアプリ MCチャートアプリ